光るお泊り保育【創作童話】

「お泊り保育、行きたくない。」

って、わたしが言ったら、

「新しいパジャマを買いに行こう」

って、ママが言った。

 

ずっと欲しかった光るパジャマ。

夜になると、ネコちゃんが光るパジャマ。

「これなら、夜もぐっすり眠れるよ。」

って、ママが言った。

 

「いってきます。」

って、わたしが言ったら、

「楽しんできてね。」

って、ママが言った。

 

お泊り保育。

川でたくさん遊んで、

美味しいカレーライスを食べて、

夜のレクレーションも楽しかった。

 

「さあ、寝ましょう。」

って、先生が言った。

「おやすみ」

って、お友達が言った。

 

真っ暗な部屋。

お友達は、スヤスヤ寝てる。

真っ暗な部屋。

パジャマのネコちゃんが光ってる。

 

ギューッと目をつぶっても、

眠れない。

布団にもぐっても、

眠れない・・・

 

「眠れますように。」

って、光るネコちゃんに言った。

「おいでおいで。」

って、光るネコちゃんがパジャマから飛び出した。

 

布団を抜け出して、

部屋を飛び出して、

玄関を飛び出して、

光るネコちゃんと夜の散歩。

 

風がとっても気持ちよくて、

星がとってもキレイで。

 

光るネコちゃんが「おいでおいで」する。

昼間遊んだ川についた。

 

「おともだち」

って、光るネコちゃんが言った。

「ホタル」

って、光るネコちゃんが教えてくれた。

 

ホタルが光って、消えて、光って、消えて、

光がゆらゆら揺れた。

 

光るネコちゃんがホタルと一緒に踊ってる。

わたしも、一緒に踊ってる・・・

 

 

「おはよう」

って、先生が言った。

「おはよう。」

って、お友達が言った。

 

帰り道、ママと家まで歩いた。

 

「お泊り保育、楽しかった?」

って、ママが聞いた。

「あのね、ネコちゃんとお散歩したの。

 ホタルがね、いっぱい飛んでたの。」

って、ママに教えた。

 

「こんな感じ。」

って、ホタルみたいに飛んでみた。

「キレイでしょ?」

って、ホタルみたいに踊ってみた。

 

「あれ?靴が光ってるよ。」

って、ママが言った。

「また、遊ぼうね。」

って、ホタルが飛んでいった。