ちからこぶ みて!【創作童話】

ぼくのちからこぶ、みて!

「おお、せんべいみたいに かたいな。」

おじいちゃんが わらっていった。

 

ぼくのちからこぶ、みて!

「すごい、おやまみたいに おおきいね。」

ありさんが おどろいていった。

 

ぼくのちからこぶ、みて!

「わお、すいかみたいに まあるいね。」

てんとうむしさんが いった。

 

ぼくのちからこぶ、みて!

「いま、それどころじゃないの。」

ひなどりは したをのぞいて いった。

 

どうしたの?

「いま すから とびたつところ。」

ひなどりは いちど すにもどった。

 

ぼくのちからこぶ、みて!

「それが なんのやくにたつの?」

ひなどりは ぷいっとした。

 

ぼくのちからこぶ、みて!

みぎのちからこぶ。

ひだりのちからこぶ。

りょうほうのちからこぶ。

 

ぼくのちからこぶ みて!

「・・・ちからいっぱい とぶわ。」

ひなどりが つばをのみこんだ。

 

ぼくのちからこぶ ・・・

「いち、にの さん!」

ひなどりが ちからいっぱい とんでいった。

 

ぼくのちからこぶ みて!

「ありがとう。とてもすてきな ちからこぶ。」

ひなどりが そらから いった。

 

ぼくのちからこぶ みて!

「ちからこぶ よろこぶ。」

パパが ガハハと わらった。