こたつの中は【創作童話】

こたつの中は、暖かくて、ずっーと入っていたくなります。

あっくんと猫のミータも、こたつに肩まですっぽり入って、出ようとはしません。

「どうして、こんなに幸せなのでしょう?」

あっくんとミータは、こたつの中を覗いて見ました。

すると・・・

 

「あー、あー、あー。」

あっくんとミータの体が伸びて、細くなって、グルグル巻になって、

こたつの中に吸い込まれてしまいました。

 

目を開けたあっくん。

こたつの中は、真っ暗で何も見えません。

ミータの目だけが光っています。

すると・・・

 

ミータの目以外にも、キラキラと何かが光り出しました。

まるで、夜空に浮かぶ星のようです。

「ここは、宇宙だよ。」

あっくんは嬉しそうにミータに言いました。

すると・・・

 

突然、タコ星人が現れました。

タコ星人は、口から紙を飛ばして、あっくんとミータに攻撃してきます。

あっくんとミータは、あっという間にグルグル巻のミイラになって、

動けなくなってしまいました。

すると・・・

 

「ミャー!」

ミータが元気よく鳴いて、

爪で紙を破ってくれました。

「ミータ、ありがとう。」

あっくんがミータをなでなでしました。

すると・・・

 

今度は空から色んな形の隕石が落ちてきました。

「あぶなーい。」

あっくんとミータは、さっきタコ星人が出していた大量の紙の中に

急いでダイブしました。

「この中なら安心だ。」

あっくんもミータも隕石に当たらずにすみました。

あっくんとミータは、紙の中をハイハイで進んでいきました。

すると・・・

 

オープンカーを見つけました。

「ミータ、これに乗って、家に帰ろう。」

宇宙の道はフワフワしていて、オープンカーがうまく走れません。

「そうだ!」
あっくんは、さっき落ちてきた色んなの形の隕石を並べました。

これで、オープンカーが通れる道ができました。

 

「また、こんなに散らかしてー。」

ママがこたつの部屋に入ってきました。

ミータはすぐママの足にすり寄って、スリスリしています。

こたつの周りには、

サングラスやキラキラシール、

タコのぬいぐるみ、

大量に出されたトイレットペーパーなどが散らかっています。

あっくんは、こたつから顔と手を出して、

積み木で作った道にミニカーを走らせているところでした。

「もうすぐ、ご飯だから、片付けてね。」

「はあーい。」

 

ママがいなくなると、あっくんはこたつに肩まですっぽり入りました。

「やっぱり、こたつは幸せだなあ。」

 

 

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