2022-01-01から1年間の記事一覧

ママは占い師 【創作童話】

わたし、こんなに細いところを歩けるよ。 「ママ、見て、見て!」 歩道の段差の上を歩く。 「ほら、前見て歩いて。転ぶよ。」 ドテッ。 「ほら、ママの言ったとおりでしょ?」 いたたたた。 わたし、こんなに上手にお水を運べるよ。 「ママ、見て、見て!」 …

童話の「はじまり」の話 【夜の動物園】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【夜の動物園】です。 私のこどもは、寝るとき、なぜか、私の上に乗って寝ます。 私が横向きに寝ていても、私の上に乗って寝ます。 私が座っているときは、膝の上ではなく、肩の上に…

夜の動物園 【創作童話】

ぼくは、寝るとき、ママの上に寝る。 ママが上を向いて寝たら、 ぼくがママの上に乗って、ぼくも上を向いて寝る。 こうすると、とっても落ち着くんだ。 でも、ある日、ママが言った。 「お腹に赤ちゃんがいるから、 もう、ママの上で寝ないでね。」 ママのお…

童話の「はじまり」の話 【息子と石ころ】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【息子と石ころ】です。 もともと、「名前のない石ころ」と「名前のある星たち」の童話を書こうと思って、 書き始めました。 書いていくうちに、なぜか「石ころ」と「息子」になって…

息子と石ころ 【創作童話】

息子が小学生になった。 毎日、学校までの往復を歩いていく。 毎朝、家の門で「いってらっしゃい」をして、 息子の後ろ姿が見えなくなるまで見送っていた。 ふと気がつくと、門の所に石ころがあった。 最初に気がついた時は、3つくらいだった。 それが次第…

童話の「はじまり」の話 【その先に】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【その先に】です。 「みんな違う」ということは、みんな知っています。 では、「みんな違う」から、どうしたらいいの? 「みんな違う」のその先にあるものは、何でしょう? お父さん…

その先に 【創作童話】

5年生になって、クラス替えがあった。 仲の良い友達とは違うクラスになった。 休み時間、一人で過ごすことが多くなった。 「新しいクラスは、どう?」 休みの日、お父さんが聞いてくる。 「うん、まあ。」 「たっくんは、同じクラス?」 「違う。」 「ゆう…

童話の「はじまり」の話【歩いていく】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【歩いていく】です。 ブログの100話に載せる童話を考えていました。 「継続は力なり」という言葉があります。 それをテーマにした童話を書こうと思いました。 ブログを始めて、た…

歩いていく【創作童話】

夫が倒れた。 左半分が麻痺して、動かなくなった。 退院して、リハビリに通って、マッサージもして、 それでも、歩く時は、杖が必要だった。 夫は、天気の良い日は散歩に行く。 杖をついて、ゆっくり歩く。 途中、休憩をして、また、ゆっくり歩く。 春には、…

童話の「はじまり」の話 【ティータイム】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【ティータイム】です。 今年の春頃、外にいると、 どこからかお茶の香りがすることがありました。 新茶のころだったと思います。 お茶の香りの童話を書きたいと思いました。 子育て…

ティータイム【創作童話】

ベビーカーでの散歩は気分転換になる。 こどもと景色を見たり、 近所の人と話したり、 公園で一休みしたり、 こどもが寝てしまったり。 今日もベビーカーで散歩をしている。 風が気持ち良い。 どこかの家からお茶の良い香りがした。 そういえば、こどもが生…

童話の「はじまり」の話 【なんでもくれる1才児vs女子高校生】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【なんでもくれる1才児vs女子高校生】です。 前回、「魔の2歳児vs女子高校生」という童話を書きました。 1330stars.hatenablog.jp 今回は、第2弾です。 1歳の頃は、まだお話はで…

なんでもくれる1才児VS女子高校生 【創作童話】

女子高校生 「ただいま。」 1才児 石をくれる。 女子高校生 「はにゃ。」 1才児 絵本をくれる。 女子高校生 「これ、自分で読むの?ふぁいてぃん!」 1才児 ママのスマホをくれる。 女子高校生 「ママのだから、ロック解除できないね。ぴえん。」 女子高…

童話の「はじまり」の話 【反抗期ニンジャ】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【反抗期ニンジャ】です。 親と子の性格が似ている場合、こどもに反抗期がない と言うのを聞きました。 私と息子は、性格が似ていますが、 息子に反抗期がありました。 反抗期の間は…

反抗期ニンジャ 【創作童話】

息子の反抗期が始まった。 「うざい」「黙ってて」「ほっといて」 暴言の日々だ。 息子の部屋へは、立ち入り禁止になった。 部屋をノックすると、 「合言葉は?」 と聞かれる。 答えても、部屋には入れないのに、なぜか言わされる。 リビングに居る時は、ダ…

童話の「はじまり」の話【お店屋さんごっこ】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【お店屋さんごっこ】です。 お店屋さんごっこ、お医者さんごっこ、幼稚園ごっこなど、 こどもは、ごっこ遊びが好きです。 ごっこ遊びの間は、大人っぽい話し方になります。 そんな姿…

お店屋さんごっこ 【創作童話】

「はーい。 今日は、クレープとケーキがあります。 早く買いに来てください。」 娘のお店屋さんごっこが始まった。 いつもは、ママや透明なお客さんが買いにくる。 この間は、確か、お弁当屋さんだったかな。 ママが注文をする。 「幕の内弁当ください。」 …

童話の「はじまり」の話 【雨の日の友達】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【雨の日の友達】です。 娘の通っていた幼稚園の入園説明会の時に、 「朝、お子さんが泣くと、ママも心配になると思いますが、 泣いても、大丈夫ですから、 ママは、安心して送り出し…

雨の日の友達 【創作童話】

娘が保育園に行きたがらない。 朝、保育園に向かう車内では、一言も話さない。 駐車場から保育園の靴箱まで、娘はトボトボ歩く。 私は、足取りの重い娘の手を引いて歩く。 靴箱に着いても、なかなか靴を脱がない。 靴を脱いだ後も、なかなか部屋に入っていか…

童話の「はじまり」の話【一万人プール】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【一万人プール】です。 栃木県ゆかりの童話を書くというコンテスト用に書きました。 栃木県真岡市に「一万人プール」というプールがあります。 栃木県民は、マンプーと呼んで親しん…

一万人プール 【創作童話】

大前神社でお参りをした。 時間は七時半。あと一時間以上ある。余裕だな。 今日は、友達と一万人プール、略してマンプーで遊ぶ約束をしている。 オープンの九時に入り口で待ち合わせだ。 昨日の終業式で、他のメンバーは、車で行くって言ってた。 でも、オレ…

童話の「はじまり」の話【水も滴る元気な子】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【水も滴る元気な子】です。 私の子どもは、水が好きです。 庭で水撒きしていると、 自分にも水をかけてと言います。 お皿を洗っていると、 台を持ってきて、隣でビチャビチャしてい…

水も滴る元気な子 【創作童話】

コップの水をこぼした。 急いで、タオルを取りにいく。 戻ったときには、遅かった。 1歳の子が、テーブルの水をビチャビチャしてる。 あーあ。 なぜ、こういう時だけ、タオルを取りに行くママを追いかけずに、 テーブルの水の方に行くのだろう? ビチャビチ…

童話の「はじまり」の話【神様の畑】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【神様の畑】です。 トイ・ストーリー3の映画のなかで、エイリアンたちが 「かみさま〜」という場面があります。 それを見た時から、神様の童話を書きたいと思いました。 神様にお願…

神様の畑 【創作童話】

「神様、一日無事に過ごせますように。」 「神様、明日の試験に合格できますように。」 「神様、いつまでも、ラブラブでいられますように。」 今日も、人間たちは願い事を神様に頼みます。 空の上、神様の世界では・・・ 一人用の雲に乗った神様が、それぞれ…

童話の「はじまり」の話 【父親です】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【父親です】です。 「イクメン」という言葉は、失礼な言葉なのではないか。 と思いました。 父親として、子育てをしていることは、 当然のことをしているだけなのに。 どうして、父…

父親です 【創作童話】

「では、今日の社会は、昨日の続きで、 日本の歴史について調べたことを グループごとに発表してもらいます。 えっと、C班からですね。 よろしくお願いします。」 C班の四人が前に出た。 スクリーンに男の人が赤ちゃんのオムツを替えている写真が映った。 「…

童話の「はじまり」の話 【カラフルな世界】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【カラフルな世界】です。 SDGs17の目標の中に「5ジェンダー平等を実現しよう」 というのがあります。 それに関する記事で、 男の子は青、女の子はピンクと決めつけないために 子…

カラフルな世界 【創作童話】

結婚した。 新居は、白で統一した。 壁も、床も、テーブルも、棚も。 見える世界は、白一色だ。 子供が生まれた。 子供の物が増えていく。 子供の本、洋服、オモチャ、 どれも、一色じゃない。 カラフルなものばかりだ。 部屋に色が溢れていく。 子供が色を…

童話の「はじまり」の話【ありがとう】

童話を作ったきっかけや童話に込めた思いを書きたいと思います。 今回は、【ありがとう】です。 この童話は、2006年に書いたものです。 読者が100人を超えたら、お祝いをしたほうがいいよ。 と子供に言われまして、だいぶ前から用意していました。 一…